[[index.html|一言芳談抄]] 巻之下
====== 87 同人上洛の時覚明房証蓮房等語り申して云はく昔の後世者の振舞ひと・・・ ======
===== 校訂本文 =====
[[ndl_ichigon086|<>]]
同人((敬仏房。[[ndl_ichigon086]]参照。))上洛(しやうらく)の時、覚明房(かくめいばう)((長西))・証蓮房(しようれんばう)等、語り申して云はく「昔の後世者(ごせじや)の振舞ひと、今の後世者の風情とは変はりて候ふなり。昔の聖どもの沙汰し合ひて候ひしは、その人は後世を思ふ心の、あるかなきかの体(てい)にてこそ候ひしが、今は学問し候ふべき器量などのあるを、後世者の核(さね)と申しあひて候ふなり」云々。敬仏房(きやうぶつばう)の云はく、「後世
者の振りは、大いにあらたまりにけるにこそ」。
[[ndl_ichigon086|<>]]
===== 翻刻 =====
同人(だうにん)上洛(しやうらく)の時。覚明房(かくめいばう)證蓮房(せうれんはう)等語(かたり)申云。むかし
の後世者(ごせじや)の振舞(ふるまひ)と。今の後世者の風情(ふせい)とは
かはりて候也。昔(むかし)の聖(ひじり)どもの沙汰(さた)しあひて候しは/ndl2-10l
https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/2583391/1/10
。其人は後世(ごせ)をおもふ心のあるか。なきかの体(てい)にて
こそ候しが。今は学問(がくもん)し候べき器量(きりやう)などのあるを
。後世者(ごせじや)のさねと申あひて候也云々。敬仏房云(きやうぶつはうのいはく)。後世
者のふりは。大にあらたまりにけるにこそ/ndl2-11r
https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/2583391/1/11