[[index.html|一言芳談抄]] 巻之下
====== 88 有云はく乞食修行のついでには・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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有(あるひと)云はく、「乞食修行(こつじきしゆぎやう)のついでには、我執(がしふ)・名聞(みやうもん)を遁れて、心しづかに後世の勤めをもし、終はりをも取りつべきところによつて、便宜(びんぎ)の得失などを、かねてよくよく思慮し、見定めておくべきなり。後世の心なき者は、この案(あん)がなきなり」。
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===== 翻刻 =====
有云。乞食修行(こつじきしゆぎやう)の次(つゐで)には。我執名聞(がしうみやうもん)を遁(のがれ)て。心しづ
かに後世のつとめをもし。終(おはり)をも取(とり)つべき依所(ところによつて)
。便宜(びんぎ)の得失(とくしつ)などを。かねてよくよく思慮(しりよ)し。みさ
だめてをくべき也。後世(ごせ)のこころなきものは。この
案(あん)がなき也/ndl2-11r
https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/2583391/1/11