[[index.html|唐鏡]] 第六 魏蜀呉より余晋恭帝にいたる
====== 4 魏 曹芳(2 廃位) ======
===== 校訂本文 =====
[[m_karakagami6-03|<>]]
嘉平六年秋九月に、大将軍司馬景王((司馬師))、太后((郭皇后))の令旨を奉りて、帝((斉王芳・曹芳))を捨て奉りて、別宮に遷り置く。御年二十三、在位十五年なり。
帝、位にまします間の御振舞、あさましかりき。婦人に淫し、酒色に沈耽(ちんたん)し給ふ。狂人どもを殿の前に赤裸にして、女と乱合するを、後宮とともに見給ふ。また凌雲台にしては、帷を開きて婦女を幸し給ふ。また、常には好みて人をはじき給ふ。
かやうのことどもを、孫景といふ臣諫め申せば、鉄を焼きて打たるるに、身もみな焼け爛れけり。
[[m_karakagami6-03|<>]]
===== 翻刻 =====
嘉平六年秋九月ニ大将軍司馬景王太后ノ令(レイ)旨ヲ奉テ
帝ヲ捨奉テ別宮ニ遷ヲク御年廿三在位十五年也帝/s156l・m275
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100182414/156?ln=ja
位ニマシマス間ノ御振舞アサマシカリキ婦人ニ淫シ酒色ニ沈耽玉フ
狂人共ヲ殿ノ前ニ赤裸ニシテ女ト乱合ヲ後宮ト共ニ見給又凌雲臺ニシテハ
帷ヲ開テ婦女ヲ幸シ給又常ニハ好テ人ヲハシキ給フカヤウノ事共ヲ孫
景ト云臣諫申セハ鉄ヲヤキテウタルルニ身モ皆焼爛レケリ/s157r・m276
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100182414/157?ln=ja