[[index.html|隆房集]] ====== 10 何となく言ひし心を書き流すその水茎の跡ぞうれしき ====== ===== 校訂本文 ===== [[s_takafusa009|<>]] 思ひあまり、何となく口ずさびし歌を、あはれとや聞きけむ、手習ひにしたりけるを、後に人の取りて見せしかば、「さすがに思ひ出でけるにや」と、あはれにて、   何となく言ひし心を書き流すその水茎(みづぐき)の跡ぞうれしき [[s_takafusa009|<>]] ===== 翻刻 =====  おもひあまりなにとなくくち  すさひしうたをあはれとや  ききけむてならひにしたり  けるをのちに人のとりてみせしかは  さすかにおもひいてけるにやと  あはれにて なにとなくいひし心をかきなかす その水くきのあとそうれしき/s11r https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/11?ln=ja