一言芳談抄 巻之下
賀古(かこ)の教信(けうしん)1)は、西には垣(かき)もせず、極楽と中をあけ、あはせて本尊をも安ぜず、聖教(しやうげう)をも持(ぢ)せず、僧にもあらず、俗にもあらぬ形(かたち)にて、常に西に向ひて念仏して、その余(よ)は忘れたるがごとし、云々。
賀古教信(かこけうしん)は。西には垣(かき)もせず。極楽(ごくらく)と中をあけ。あは/ndl2-13r
せて。本尊(ほんぞん)をも安(あん)ぜす。聖教(しやうげう)をも持せず。僧(そう)にも あらず。俗(ぞく)にもあらぬ形(かたち)にて。つねに西(にし)に向(むかひ)て。念仏 して其餘(そのよ)は忘(わすれ)たるがごとし云々/ndl2-13l