関路(せきぢ)の鶏(にはとり)鳴くほどに、逢坂山(あふさかやま)をうち越ゆれば、都近くなりゆくは嬉しけれども、さしも人目をつつむ仲なれば、逢ひ見むことはいとかたきが、かねて歎かしさに、
急ぎても必ず人にあふさかの関にしあらば嬉しからまし
せきちのにはとりなくほとに あふさか山をうちこゆれは/s8l
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みやこちかくなりゆくは うれしけれともさしも人 めをつつむなかなれはあひ みむことはいとかたきかかね てなけかしさに いそきてもかならす人にあふさかの せきにしあらはうれしからまし/s9r