隆房集
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みづからわりなくして、文(ふみ)を取らせたりし返り事を、元結(もとゆひ)のやうに引き結びて、「これは誰(た)がぞ」とて、投げおこせたりしかば、嬉しきものの、胸うち騒がれて、
うれしさをいつか忘れん年ふりてわが元結に霜は置くとも
身つからわりなくしてふみを とらせたりしかへり事をも とゆひのやうにひきむすひて これはたかそとてなけおこせ たりしかはうれしきものの むねうちさはかれて うれしさをいつかわすれんとしふりて わかもとゆひにしもはおくとも/s15r
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/15?ln=ja