目次

隆房集

23 うれしさをいつか忘れん年ふりてわが元結に霜は置くとも

校訂本文

<<PREV 『隆房集』TOP NEXT>>

みづからわりなくして、文(ふみ)を取らせたりし返り事を、元結(もとゆひ)のやうに引き結びて、「これは誰(た)がぞ」とて、投げおこせたりしかば、嬉しきものの、胸うち騒がれて、

 うれしさをいつか忘れん年ふりてわが元結に霜は置くとも

<<PREV 『隆房集』TOP NEXT>>

翻刻

 身つからわりなくしてふみを
 とらせたりしかへり事をも
 とゆひのやうにひきむすひて
 これはたかそとてなけおこせ
 たりしかはうれしきものの
 むねうちさはかれて
うれしさをいつかわすれんとしふりて
わかもとゆひにしもはおくとも/s15r

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/15?ln=ja