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隆房集

79 人知れぬ思ひをかけしそのかみもかくやは濡れし袖は涙に

校訂本文

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心強かりしそのかみ1)こそ、思ふことしげかりしに、今の心に比ぶれば、むげに昔は思ふことなかりけりとて、

  人知れぬ思ひをかけしそのかみもかくやは濡れし袖は涙に

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翻刻

 こころつよかりしその神
 こそおもふ事しけかりしに
 いまの心にくらふれはむけに
 むかしは思事なかりけりとて
人しれぬおもひをかけしその神も
かくやはぬれし袖は涙に/s35l

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/35?ln=ja

1)
「かみ」は底本表記「神」。歌も同じ。