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隆房集

91 浅からぬこの世ひとつの歎きかは夢より後の罪の深さよ

校訂本文

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つくづくと思ひ続くれば、この世一つに、「恋ひし」「かなし」と思ふだに、いかがは苦しかるべき。その後の世に深からん罪の心憂さに、

  浅からぬこの世ひとつの歎きかは夢より後の罪の深さよ

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翻刻

 つくつくとおもひつつくれは/s38l

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/38?ln=ja

 この世ひとつに恋しかな
 しとおもふたにいかかは
 くるしかるへきそののち
 のよにふかからんつみの心う
 さに
あさからぬこの世ひとつのなけきかは
ゆめよりのちのつみのふかさよ/s39r

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/39?ln=ja