隆房集
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かく思ひつつ、この世をもあくがれて、いかならん山中に姿を変へて、かすかなる住まひしたりとも、これだに思ひ忘れずは、まことの道の妨げともならんことの心憂ければ、
世を捨てて苔(こけ)の衣(ころも)を着たりともかくこそ濡れめ袖は涙に
かくおもひつつこの世をも あくかれていかならん山中に すかたをかへてかすかなるす まひしたりともこれた におもひわすれすはまこ とのみちのさまたけとも ならんことのこころうけれは 世をすててこけのころもをきたりとも かくこそぬれめ袖は涙に/s40l
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/40?ln=ja