徒然草
延政門院1)、いときなくおはしましける時、院へ参る人に、「御ことづて」とて、申させ給ひける御歌。
ふたつ文字牛の角(つの)文字すぐな文字ゆがみ文字とぞ君はおぼゆる
「こいしく2)」思ひ参らせ給ふとなり。
延政門院。いときなくおはしましける 時。院へまいる人に。御ことつてとて申 させ給ける御歌 ふたつもじ牛の角もじすぐなもじ ゆがみもじとぞ君はおぼゆる。こい しくおもひまいらせ給ふと也/w1-49l
http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0001/he10_00934_0001_p0049.jpg